東京の下町・江戸川区にある町工場が作った「ルアープラモ」が、「本当に魚が釣れるプラモデル」として模型ファンと釣り人の間で話題になっている。 作ったのは創業から40年以上、プラモデルや鉄道模型などホビーの金型を手掛けてきたマツキ。これまで業界の裏方に徹してきた同社が、初の自社ブランド商品としてルアープラモの販売を間もなく始める。代表取締役を務める鈴木崇嗣さんに話を聞いた。 「自社商品やりたいね」「実は……」 きっかけは2年ほど前、仕事の合間の雑談だった。鈴木さんが「自社製品をやりたいよね」と何気なく話したところ、ある社員が「ルアーを作りましょう」と言い出した。 面白そうだと思い「それなら製品データ作っていかなきゃだね」と言うと「社長、実はデータもうあります」と衝撃の告白。釣り好きの社員数人が暇を見つけてはルアーの設計をしていたという。 鈴木さんは「社員が『密かに金型まで作っちゃおうかと思って