保護猫の譲渡会で、猫を紹介している小さなボランティア・スタッフに出会った。小学3年生の女の子。「なんで、猫を捨てる人がいるんだろう」。将来、保護動物のシェルターを作るのが、今の夢だという。 (末尾に写真特集があります) 京王百貨店(東京都新宿区)で8月に開かれた保護猫譲渡会。たくさんのケージが並ぶ中で、お客さんに元気に説明する半ズボン姿の女の子がいた。 「かわいい子猫でしょう。この子は『こいん』という名前で、優しくて、とても甘えん坊なんですよ」 中山渚美(なちゅら)ちゃん、9歳。母の亜子さん(43歳)の手伝いで来たというが、大きな声と明るい笑顔に人だかりが出来ていた。 後日、渚美ちゃんの自宅を訪ねた。東京都内の一軒家には、20匹の猫と、2匹の犬と、1羽の鳥と、たくさんの金魚……。 「あの譲渡会では、9匹参加した子猫のうち、5匹の行先が決まったの。コツは、この人という“ターゲット”を決めるこ