2021年6月30日のブックマーク (2件)

  • 不況という名の船に乗り - 雨宮まみの「弟よ!」

    「もし今後、うちのが予算を削られたりなんかしたら、俺はどうしてもつきあいの長いライターのほうを選ばざるを得ない。君はまだ若いから、今のうちにほかにも書く場所を見つけておいてほしい」 お酒を飲みながら、あるエロの編集長に言われた言葉だ。「この船は沈むかもしれない。きみは死なないように逃げて生きのびろ」って言ってるように聞こえた。帰って少し泣いた。 「エロを読む読者層って、高齢化してるじゃない? 俺と同世代の奴らも読んでると思うんだよね。だったら、俺は墓場までそいつらにつきあってやるよ」 これは、老舗でまだ売れ続けているエロの編集長の言葉だ。この人の編集は生きながらにしてすでに伝説になっている。発狂しそうな企画や言葉を思いつく人。 不況なのはほんとなんだろう。出版不況なのも、エロの世界が不況なのも当なんだろう。だけど、それが、どうしたっていうんだと思う。 覚悟を持ってエロ作ってる人

    不況という名の船に乗り - 雨宮まみの「弟よ!」
    massarassa
    massarassa 2021/06/30
    “寒いのに帰り道アイスチョコバーをコンビニで買ってべりべり開けて歩きながら食べてるOLさんがいた。終電間際に、違う方向に帰る男女が手話で話していた。不安に駆られて今日を生きることを忘れてどうする?”
  • 大東京万博|uemura

    PORINがPORINとして、押井守が押井守としての日常を生きる『花束みたいな恋をした』の東京で、雨宮まみはちがう名前と性格を与えられていた。それでも彼女がモデルであるとはっきりわかるライターの死は、有村架純が演じる絹に衝撃を与える。菅田将暉が演じる麦との付き合い始めに訪れた江ノ島の砂浜を茫然と歩く絹のモノローグが伝える喪失感は、雨宮さんの愛読者が2016年に味わったものだ。 寄る辺ない都市生活において、キラキラと輝くものへの憧れを抱く権利と尊さについて雨宮さんは書いた。何度でも知らない自分を見てみたい。化粧品や洋服、家具のどれかひとつを変えてみるだけで開ける新しい世界。理不尽なこの世で魂を綺麗にしておくための作法を、私たちは雨宮さんから学んだ。 坂元裕二は松亀吉のブログを読んだろうか?亀吉さんの追悼記事には、雨宮さんとの江ノ島旅行の思い出が写真とともに綴られており、同行したもうひとりの

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