演劇界を代表する女優で、劇団民藝の共同代表を務める奈良岡朋子(ならおか・ともこ)さんが23日午後10時50分、肺炎のため東京都内の病院で死去した。93歳。東京都出身。劇団民藝が29日、発表した。葬儀は近親者のみで26日に執り行われた。故人の遺志により、お別れの会は行わない。60年以上にわたり、舞台や映像の世界で活躍。多くの仲間、後輩から慕われた大女優だった。 【写真】1992年1月、舞台「放浪記」の地方公演についての会見で、写真に納まる奈良岡朋子さん。左は米倉斉加年さん、右は森光子さん 奈良岡さんは生前、亡くなった後に公開するためのコメントを遺していた。「新たな旅が始まりました。旅好きの私のことです、未知の世界への旅立ちは何やら心が弾みます」と書き出し「裕ちゃんや和枝さんと思いっきり遊びます」と奈良岡さんを慕っていた昭和の2人の大スター、石原裕次郎さん、美空ひばりさんの名前を挙げた。 60