ホームから転落して列車が近づいてきたときには、レールとレールの間に寝転べば列車が身体の上を通過するので助かるという“俗説”がある。はたして、これは本当なのか。 10月14日、千葉県成田市にある鉄建建設・建設技術総合センターで、ある試みが行われていた。レールとレールの間にうつ伏せになった数人の子供たち。「さあ、列車がやってきますよ~」。指導員の声に続き、ガラガラガラと音を立てて“列車”がやってきた。 その刹那、1人の子供が「うわわあああああ」と大きな悲鳴を上げた。もちろん、これは本物の列車ではない。小さな車輪の上に乗せた細い金属の棒を列車に見立てているだけだ。ただ、その子供が驚いたのも無理はなかった。彼らは目の不自由な盲学校の生徒なのである。 線路上を走るのは意外と難しい この日、センターを訪問したのは、千葉県立千葉盲学校中学部の生徒13人と教員14人。同センターには、本物とまったく同じ駅の