牛と一緒に抗議、東京電力本店前で農家ら約400人東京電力本店に農業団体が抗議に訪れ、出荷できなくなった牛も参加した=26日午後、東京都千代田区内幸町1丁目、内田光撮影 「安全な農地を返せ」「東電は全て償え」――。福島第一原子力発電所の事故で出荷停止や風評被害などを受けた農家ら約400人が26日、東京都内の東京電力本社前でむしろ旗などを掲げて抗議した。 福島県や茨城県などの農家や酪農家らが集まった。トラックで福島県や千葉県の牛を運んできたほか、出荷できなくなったホウレンソウを並べ、「東電は誠意を示せ」などと訴えた。 原発事故後に自殺した福島県の野菜農家の男性の妻も参加し、遺影を手に「(夫の死は)東電への抗議だったと思う。一日も早く原発を止めてください」と語った。 農家の代表は賠償を急ぐよう求める要望書を東電の担当者に手渡したが、東電側は「原子力損害賠償紛争審査会の指針に沿って補償する