13時30分軽米医師と新美医師を乗せたEC135は離陸した。 向かい風が強い。 慎重に、EC135は北上した。 13時47分救急車がランデブーポイントに到着。 そして医師と看護師は救急車に乗り移った。 接触時、男性は救急車内で座位になり酸素投与されていた。 酸素飽和度は100%に改善していた。 診察を開始した。 男性の舌は黒紫色に変色していた。 舌の中で出血しているせいだ。 舌は口いっぱいに腫れていた。 首は腫れていた。 そして、皮下に空気を触れた。 皮下気腫だ。 咽頭損傷で、空気が喉のまわりに入り込んでいる。 13時57分まずは、鎮静剤を少量注射した。 座位から、すこし倒して横にした。 30度くらいの角度にした。 銀色の喉頭鏡を口に入れた。 声門、喉頭の一部が見えたが、直ぐに見えなくなった。 チューブを気管に入れることは出来なかった。 この操作で男性の顔色は悪くなる。 酸素不足。 軽米医
男性は、危機的状況であることを必死に周りに訴えようとするが、声が出させない。 手足は元気に動く。 息が苦しさを感じる。 息が十分量肺に入ってこない。 酸素マスクは10L酸素で100%投与しているが、 男性の酸素状況を示す酸素飽和度は低くなった。 主治医は胸部レントゲン撮影した。 気胸だろうか? 肺の怪我はない。 さらに首が腫れた。 窒息寸前だ。 気管ソウカンすべきか否か、 主治医は迷う。 ソウカンするか否かに関わらず、 男性は重症だった。 三次救急施設へ転送が必要だ。 気道が窒息寸前を気道緊急と言う。 気道緊急でドクターヘリ要請となった。 主治医は病院で、気管ソウカンを試みようとした。 気管ソウカンは通常仰向けで行う。 男性は横になることを拒んだ。 横になった瞬間に呼吸が出来なくなると思った。 それは死を意味する。 呼吸困難の先に待ち構える死を意識する男性。 意識はいい。 しかし呼吸の苦し
あけましておめでとうございます。 今年も、青森県ドクターヘリをよろしくおねがいします。 今年最初は、劇的救命を4夜連続で送ります。 ・・・・・・ 男性が自動車運転中、道路の防雪柵に衝突した。 車は大破。 北国の国道には、頑丈な金属製の柵が道路に平行して設置してある。 夏には、景観を損ねる邪魔者だが、 冬の吹雪には、大活躍する。 冬、車を運転して地吹雪になると、 眼の前が、真っ白くなり、車は走行不能となる。 よく、追突事故が起こる。 正面衝突事故も起こる。 防雪柵が風除け、吹雪除けとして活躍するのだ。 しかし、今回の事故のように、 吹雪でない時期、 車が、道路をはみ出し、その防雪柵に突っ込み、 車が破壊される。 運手者が大怪我をすることもある。 死亡事故もある。 挟まれた運転手の男性はレスキュー隊と救急隊に救出された。 現場では、発声あり。 直近の病院へ運ばれた。 病院では、最初は、会話でき
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