2020年の東京五輪開催に備え、都立病院の「国際化」に向けた動きが本格化してきた。今年2月に設置された国際化対応委員会の下に、3つのプロジェクトチーム(PT)を設置し、通訳や言語サポートツールの活用などの検討を開始。東京を訪れる外国人に安心・安全な医療を提供するのが目的で、異文化や宗教への理解促進や、院内の案内表示の多言語化なども図るという。【新井哉】 都が全都立病院を対象に行った外国人患者の受け入れに関する実態調査では、外国人が最も多かったのは広尾病院で、全体平均の3倍超の3.2%を占めた。同病院では、来院する外国人に対応するため、院内の案内板を英語表記にしたほか、病院のホームページの英語版を作成。診療時の対応でも、英語版の入院案内や問診票を用意し、必要に応じて通訳サービスも利用するなど、受け入れ体制の整備に取り組んでいる。 ただ、全部署に英語ができる職員が配置されているわけではなく、