来年1月14日投開票の台湾総統選挙の立候補者たちによるテレビ討論会の様子は、ツイッター(Twitter)などを通じて中国国内のインターネットに流れ、転載に次ぐ転載で影響力を拡大している。「台湾の民主主義がうらやましい」「中国の指導者はぜひ見習ってほしい」などのコメントが寄せられている。(北京 矢板明夫) 中国では台湾政治や選挙に関する報道は厳しく管理されている。例えば、「台湾総統」という言葉は国家元首のニュアンスが含まれているため、台湾を国として認めない中国では「台湾地区の指導者」と表現する。台湾の国会にあたる立法院も同じ。立法権は国の権限であるため、一地域に過ぎない台湾にあってはならないとの発想から「台湾の民意代表機構」と表現する。 今回の総統選挙について、国営新華社通信など官製メディアは「台湾地区の指導者選挙で、現職の馬英九候補は92年コンセンサスの重要性を強調」と言った中国にとって都