政府は29日の経済財政諮問会議で、これまでの財政再建に関する取り組みの中間評価を公表した。税収が想定を約4・3兆円下回るなどして、歳出抑制の効果を打ち消し、財政再建が遅れたと分析。成長頼みのアベノミクスの限界が鮮明になった。 政府は2015年6月、社会保障などの政策経費を借金なしで賄えるよう、国と地方の基礎的財政収支(PB)を20年度までに黒字化する目標を掲げ、実現に向けた財政再建計画を策定。16年度から3年間を「集中改革期間」とし、最終年度の18年度のPBの赤字額が国内総生産(GDP)に占める割合を1%に減らす「目安」を掲げた。だが、今年1月の最新の試算では、18年度のPB赤字額の対GDP比は2・9%と、目安に届かなかった。 中間評価では、この要因を分析した。毎年の社会保障費の伸びを5千億円に抑えるなどの歳出抑制でPBは約3・9兆円改善した。ところが、補正予算で歳出が拡大し、PBは約2・