2014年05月03日01:32 カテゴリテクニカル なぜ人手不足になるの?(上級編) さっきの続き。以前の記事で紹介したUV分析で、人手不足の原因を考えてみよう。下の図は、労働研究・研修機構が1960年代以降の雇用失業率(自営業などを除く失業率)と欠員率(人手不足)の関係をプロットしたものだ。2000年代に入って上方にシフトし、人手不足と失業が増えたが、2010年代に雇用が改善して右下に移ってきた。 別の表でも、自然失業率(均衡失業率)との差は0.18%で、現状は完全雇用に近いが、すべての人が適切な職につけるわけではない。労働市場に摩擦がなければ、労働需要が供給を上回った場合は欠員だけ(横軸)、下回った場合は失業だけ(縦軸)が生じるはずだが、現実には雇用のミスマッチが大きいので、人手不足が起こっても賃金は上がらないのだ。 ミスマッチの最大の原因は、正社員をいったん増やすと減らせない雇用規