ブックマーク / www.anlyznews.com (3)

  • 「21世紀の資本」は住宅だった

    話題のピケティ「21世紀の資」だが、去年の6月15日には大きな問題点がMITの院生によって指摘されていた(Rognlie(2014))。査読論文ではないので粗があるかも知れないが、ピケティが描く絵に致命的な問題がある事を、明確に示している。資の増大と資分配率の上昇はほとんど住宅と地価の上昇で説明され、ピケティが指摘する生産技術が資集約的になったことは、ほとんど影響していない。21世紀の資住宅と言う、ありふれた形態をしていた。 1. 資と労働の代替の弾力性が高すぎる Rognlie(2014)は、まず減価償却費を資分配から除去しないグロス値の資と労働の代替弾力性σに着目している。これは利子率と賃金率の比が変わったときに、資と労働の需要がどう変わるかを表す値で、逆に資と労働の投入量が変わると、利子率と賃金率の比がどう変わるかも表す。σが1を超えればグロス値の資分配率が増

    「21世紀の資本」は住宅だった
  • 無知を晒しているある経済学批判について

    経済学が科学ではない、たった1つの根的な理由』と言うエントリーが人気になっていた。典型的なパターンなのだが、経済学に対する無知によって構成されている。 問題のエントリーは、科学は(=事実解明的)な側面しかないのに、経済学は実証的な側面と規範的(≒道徳的)な側面があり、用語定義からして規範的な要素を抱えていると批判している。実証的な部分をとれば科学的とも言えるだろうし、用語定義の段階から規範的になっているわけではないから、不正確な主張になっている。 1. 実証的な部分を見れば科学的 経済学では「~はこうなりますよ/~はこうですよ」と言う実証的な議論と、「~はこうあるべきですよ」と言う規範的な議論の見分けは明確につけましょうと言う事になっている。例えば貧乏な家庭の子供に就学前教育を施すと生涯所得が増えると言うのが実証的な議論だが、それで特にメリットの無い金持ちから税金を取り上げてそれを行う

    無知を晒しているある経済学批判について
    matsulib
    matsulib 2013/10/13
    経済学が科学かは置いといて、薦めてある『合理的選択』で確かに言われてることだな。「効用」に対する誤解というギルボアの心配が的中したわけだ。
  • ゲーム理論による制度分析と人生について

    MIT Technology Reviewが、最近のゲーム理論の応用的発展を紹介している。題名が「もはやゲーム理論は経済学者だけのものではない」から「制度をゲームする」に変わっている*1ぐらいなので、論点が絞り込まれているわけではないが、こんな事になっているんだと知るのには良い紹介にはなっている。 詳細は記事を参照して頂きたいのだが、かなり大雑把に紹介すると、経済学で長く培われてきたゲーム理論は二つの方向で、インターネットのネットワーク利用を最適化するプロトコルなどを含めた制度分析に応用されるようになってきているようだ。 一つは、メカニズム・デザイン的な最適な制度設計を議論するために均衡を計算する方向である。コンピューター・サイエンスを導入する事により従来は計算できなかった難解な条件のゲームの近似的な均衡が出せるようになってきている。典型的には複数財のオークションが研究されており、プレイヤ

    ゲーム理論による制度分析と人生について
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