厚生労働省が子育ての財源を確保するために5213億円の補正予算を凍結した。その中には未承認薬の開発支援など製薬業界が待ち望むものもあった。対症療法に走ったインフルエンザ対策でも外資頼みが鮮明になりつつある。 「民主党政権への期待は大きいが、とんでもないことをした」 10月7日、バイオベンチャーであるノーベルファーマの塩村仁社長は落胆を隠さなかった。2009年度の補正予算が執行停止になることが、その前日に明らかになったからだ。同社はその予算に大きな期待を寄せていた。 海外では使用できるが日本では承認されていない「未承認薬」について、同社は研究開発を進めている。厚生労働省も未承認薬問題の解決を後押ししており、2009年度補正予算に開発支援金として753億円を計上していた。ところが、補正予算の見直しが進む中で、653億円が執行停止となった。 子ども手当のしわ寄せ 民主党政権が従来の予算を抜本的に
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