大阪市東成区の田中世生(た・なか・せ・い)さん(13)は生後5カ月だった2004年、突然の高熱で入院した大阪赤十字病院で細菌性髄膜炎と診断されました。手足のけいれんが起き、入院から5日後には集中治療室に移って治療を受けました。2カ月間の入院で治療は終わったものの、後遺症のため、ほぼ寝た切りになりました。リハビリを続ける世生さんが2歳を過ぎたころ、母の美紀(み・き)さん(45)は、海外ではワクチンの普及で細菌性髄膜炎が激減していることを新聞記事で知ります。そして日本でのワクチン導入を求めて署名活動を始めました。 生後5カ月、突然の高熱 大阪市東成区の田中世生(たなかせい)さん(13)は、肢体不自由児が通う大阪府立光陽支援学校中学部の1年生だ。 自分で立ったり歩いたりすることはできず、食事の時は細かくきざんだ食べ物を口まで運んでもらう。言葉は話せず、難聴で、時々てんかんの発作も起きる。頭にたま