為替マーケットは一伸一退を繰り返している。市場関係者の焦点は相変わらず米ドル/円の動向に集中しており、日銀の出方や95年以来となる円の高値更新があるかどうかを固唾を呑んで見守っている。 ■中長期スパンでは米ドルは売られ続ける 米ドルに対する足元の市場コンセンサスは、対円では米ドル安・円高に傾いているが、円以外の通貨に対してはどちらかというと米ドルに強気である。 世界経済の2番底懸念で米ドルがリスク回避先とみなされ、買われる傾向にあるということだが、円は米ドル以上のリスク回避先とみなされるから、結局、米ドル/円は下落し続けるという解釈だ。 (リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足) しかし、短期スパンはともかく、中長期スパン(これから2~3年間)では、米ドルと米ドル資産はリスク回避先ではなく、リスクそのものとして売られ続ける宿命となろう。 ■EUのソブリンリ