韓国は格差が大きな国との認識が日本では一般的です。日本も格差が拡大していますが韓国に比べたらまだましだ、と考えている人も多いでしょう。しかしこのような考えの根拠は、「受験、就職、昇進の際の競争が日本以上に激しく、脱落すると低賃金を余儀なくされる」、「財閥企業で働く高給取りがいる一方、非正規職でその日暮らしの人がいる」といった断片的な情報を根拠にしている場合がほとんどです。 断片的な情報で格差を論じても意味がない 一国における所得格差を測るためには、世帯の所得から見る場合が一般的です。その場合は全ての世帯の所得分布を推計できる調査のデータを使って、一部で見られる例外的な現象ではなく、全体的な格差の状況を把握する必要があります。また所得も賃金のみならず、事業所得、財産所得、公的な現金給付などを考慮する必要があります。つまり断片的な情報から韓国の格差の大小を議論することは意味がありません。 そこ
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