2月14日フロリダ州の高校で17人が殺害された銃乱射事件以来、アメリカではさまざまな議論が沸き起こっている。その中でも「Toxic Masculinity(毒々しい男らしさ)」は数十年前から指摘されている問題であり、銃乱射事件が起こるたびに再燃する事態となっている。 「男の子は泣くな」、「男らしくなれ」 その教育は正しいのか? Toxic Masculinityは日本では耳慣れない言葉だが、心理学やジェンダー学などで使われる概念である。一般的に男性は小さいときから親や周囲に「泣くな」「男らしく」と言われ「男は強く、タフであれ」と教えられる。その考え方が根底にあるため、たとえば運動よりも勉強が好きな小学生男子は「女々しい、弱々しい」といじめられ、ハリウッド映画ではマッチョな男優が銃を持って悪を蹴散らし、美人や欲しいものを手に入れる。 従って昔ながらの概念「男らしさ」は、大げさに言えば「男は多