川端望のブログです。経済,経営,社会全般についてのノートを発信します。専攻は産業発展論。研究対象はアジアの鉄鋼業を中心としています。学部向け講義は日本経済を担当。唐突に,特撮映画・ドラマやアニメについて書くこともあります。 私は管理通貨制下の通貨を信用貨幣と理解する点でMMTに賛同するし,この「政府は好きなだけお金を刷っていいの? だとしたら、なぜ税金は必要なの?」という記事でケルトン教授が13歳のエイミーさんに解答していることのうち2番目と3番目に特に異論はない。つまり,課税の本質のひとつはインフレ対策であり,政府債務はインフレが起きそうになるまでは拡大して良く,インフレを起こさないためには人や設備,生産力を確保しなければならない(※1)。しかし,以下の1番目の回答はおかしいと思う。 (引用)-- Q:政府は好きなだけお金を作る(刷る)ことができるのか? A:政府が扱うお金とは、概ねキー