五感を揺さぶる唯一無二の映像体験によって観る者を別次元へと誘い、今や生ける伝説と呼ばれる映画監督、テレンス・マリック。『天国の日々』(78)でカンヌ国際映画祭監督賞、『シン・レッド・ライン』(98)でベルリン国際映画祭金熊賞、『ツリー・オブ・ライフ』(11)でカンヌのパルム・ドールを受賞し、アカデミー賞®監督賞にも2度ノミネートされるなど、確固たる称賛と評価を贈られてきた巨匠だ。 そんなマリックが、最新作では長編映画監督としての46年のキャリアの中で、初めて実在の人物を描く。第二次世界大戦時、ドイツに併合されたオーストリアで、ヒトラーへの忠誠と兵役を拒絶し、ナチスに加担するより自らの信念に殉じることを選んだ、フランツ・イェーガーシュテッターという一人の農夫の生涯を、自らの映像に刻みつけることを切望したのだ。 2019年、カンヌ国際映画祭公式上映において世界初披露されるや、鳴り止まぬ歓声を浴
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