国境なき医師団(MSF)は、ハマスによる市民の残虐な大量殺戮と、イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への大規模攻撃に慄然し、これを非難する。MSFは、紛争当事者による無差別攻撃の即時停止、および民間人に安全な空間と移動通路を確保するよう緊急に求める。また、民間人の食料、水など、必要不可欠な物資や医療施設への安全なアクセス、および医薬品、医療機器、食料、燃料、水などの人道物資のガザ地区への搬入を許可するよう求める。そのためには、エジプトとのラファ国境を開放し、同地点への爆撃を中止する必要があると訴える。 市民220万人に対する「集団的懲罰」 ガザ地区ではこれまで続いていた慢性的な人道的危機が今回の無差別爆撃によって大惨事と化している。地区内には、現在220万人もの人びとが閉じ込められ、MSFもスタッフ300人以上を地区内に擁し、中には家や家族を失った者もいる。移動も著しく困難になっている。