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ブックマーク / www.style.fm (10)

  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第347回 『王立宇宙軍』とGAINAXの自画像

    『王立宇宙軍 オネアミスの翼』は「若者が作った若者の映画」だった。第343回「『王立宇宙軍』についての賛否両論」で発言を引用したように、アニメージュ編集部の若手編集者だった高橋望は「この映画には、自分達の感じ方、生活、夢が描かれている」と語っている。僕は、そこまで「自分達の映画だ」とは思えなかったが、「分かるなあ」と思った部分は多かった。ある程度は、映画に描かれた価値観や気分に共感できたのだろう。 映画冒頭で、回想とともに、シロツグが自分の生い立ちを語る。自分はごく普通の育ちであり、エリートではないために、夢にみた海軍に入れなかった。夢を実現できなかった人間である事にも共感できたし、彼が、自分が貴族でも金持ちでもない事を、アイデンティティにしているのが、面白かった。そういった自意識の持ち方が、いかにも自分達の世代的だと思った。 僕が一番「分かるなあ」と思ったのは、シロツグがリイクニに初めて

  • WEBアニメスタイル | アニメーション思い出がたり[五味洋子] その109 「PUFF」そして富沢雅彦

    当時の「1/24」誌上にはしばしば「PUFF(パフ)」のことが載っています。「PUFF」は怪獣同人誌の草分けのひとつで、1973年に結成された怪獣ファンサークル宙(おおぞら)の会誌です。初代会長はO・H氏。現在、斯界の歴史が中島紳介さんの手により「PUFFと怪獣倶楽部の時代 特撮ファンジン風雲録」として「まんだらけZENBU」第50号から連載されていますので細かい経緯はそちらにお任せするとして、「PUFF」という誌名はピーター・ポール&マリーの曲名が元になっており、パフは魔法のドラゴンの名です。 O・H氏が抜けた宙と「PUFF」を私の実弟・富沢雅彦と中島紳介さんが受け継いだのは1976年4月発行の第7号からのこと。2人は群馬県高崎市の出身同士でした。それから「PUFF」の快進撃が始まります。ガリ版刷りのワラ半紙をホチキスで綴じたものながら総ページ数200近い号もあり、簡易オフセットに移行し

    maturi
    maturi 2023/01/17
    高崎出身の偉人 富沢雅彦
  • WEBアニメスタイル_COLUMN

    18話「サマードッグ」は原恵一監督が絵コンテを担当したエピソード。自然に囲まれた別荘地を舞台にした話で、これも力の入った作品だった。「サマードッグ」の仕上がりを見た桶谷さんが、原さんがそういった舞台を好むようだと感じ、同じ自然の中を舞台にした「たんぽぽのコーヒー」を書いたという事らしい。 「サマードッグ」は原作の中でも、重たい話だ。サブタイトルになっているサマードッグとは、夏の間に別荘地等で飼われていた犬が、飼い主が街に帰る時に捨てられ、野犬になる事。群れをなした野犬達が家畜を襲うのだ。魔美親子のいる別荘地に、高畑が遊びにやってきた。そこで、2人はサマードッグの事件に遭遇する。この別荘地の野犬達は凶暴で、人間をも襲うようになっていた。魔美達が出逢った伸一という少年の家族も、一昨年、チビという犬を飼っていたが、その別荘地にチビを残して東京へ帰ってしまった。伸一は、2年ぶりにやってきた別荘地で

    maturi
    maturi 2021/02/10
    アニメ様の七転八倒[小黒祐一郎] 第88回 『エスパー魔美』再見 「サマードッグ」
  • WEBアニメスタイル_特別企画 - リニューアル記念放談 佐藤竜雄×小黒祐一郎 その1  それは10年前に始まった (05.06.17)

    PROFILE 佐藤竜雄(Sato Tatsuo) アニメーション監督。1964年7月7日生まれ。神奈川県大磯町出身。主な監督作品は『飛べ!イサミ』『機動戦艦ナデシコ Martian Successor NADESICO』『ねこぢる草』『学園戦記ムリョウ』『宇宙のステルヴィア』など。現在は次回作の企画と『機動戦艦ナデシコ』のリマスター作業を進めている。オフィシャルHPのサトウタツオ通信[http://www.dragon-brave.com/]もチェック! PROFILE 小黒祐一郎(Oguro Yuichiro) アニメ雑誌編集者。1964年5月1日生まれ。埼玉県出身。「WEBアニメスタイル」編集長で、ニックネームはアニメ様。現在は「アニメージュ」(徳間書店)で「この人に話を聞きたい」を連載中。小黒の「編集長メモ」[http://animesama.cocolog-nifty.com/]

    maturi
    maturi 2017/10/03
    佐藤 要は通らないような企画を、どうにかしてTV作品にするために生まれたのが、製作委員会方式だからね。 小黒 あの頃って、どれだけ頑張ればどれだけ売れるか、というのが見えなかったから。
  • WEBアニメスタイル COLUMN ■アニメやぶにらみ 雪室俊一  第10回 アニメライターの死

    77歳の橋田壽賀子さんを筆頭にドラマの世界では、50代後半から70代にかけての熟年世代のライターが大勢、第一線で活躍している。しかし、わがアニメ界では70代はおろか、60代のライターですら、ほんの数人しかいない。 アニメライターの寿命は野球選手と同じで約20年という説もある。30代でデビューして50代になると仕事が激減、やがて開店休業になってしまうというわけだ。コーチにも監督にもなれない、アニメライターは永遠の失業者になりかねない。 なぜこんなことになるのか。第一にライターの存在がドラマほど重んじられてないことだ。ドラマの企画の場合“だれが出るか”の次に大事なのは“だれが書くか”なのだが、アニメの企画書を見てもライターの名前が載っていることはほとんどない。たまに載っていると5、6人のライターの名前がずらりと列記してあったりする。 第二に若いプロデューサー諸氏に熟年ライターと仕事をしたがらな

    maturi
    maturi 2017/02/19
    山崎忠昭
  • WEBアニメスタイル | β運動の岸辺で[片渕須直]第49回 誰だって、1ヶ所くらいは勝ちたい気持ちあるじゃん

    『うしろの正面だあれ』の美術監督にははじめ違う方が予定されていたのだけど、番では小林七郎さんに代わった。 はじめに予定されていた方はファンタジックでふわふわした世界をもっておられる人で、1枚だけ夕方の所の風景のボードを描いてきたのだが、 「どう思う?」 と有原さんに聞かれて、正直、この方向じゃないのでは、と答えてしまった。キャスティングというのはいつも難しい問題だが、この人のよい面と作品の目指すものが一致しないように思えてしまったのだ。 有原さんは「うーん」といっていたが、それからまた別のベテランの方のところへ有原さんとふたりでスイカをぶらさげてお願いに赴いたりし、さらにまただいぶ経ってから、「美監は小林さんにお願いすることになった」と聞かされた。 「小林さん、って、七郎さんですか」 「うん」 おっかないことになったな、と思った。 小林七郎さんは、『MIGHTY ORBOTS』でもお世

    maturi
    maturi 2017/01/15
    戦災で犠牲になってゆく立場の人たちであっても、ただ一方的な犠牲者であるのもどうか、と思ったので、防空演習場面では遠くの空に調布基地の三式戦闘機の編隊を飛ばし、登場人物たちに手を振らせたりもしてしまった
  • WEBアニメスタイル | 細田守作品逆ロケハン戦記 第10回 現実との足し引き! 「演出家」との戦い(後編)

    どうかんやまきかく ロケハン写真に基づいた背景美術の1枚を単独で見ても、映画を見たときのような強くて印象的なリアリティは意外に感じられない。当然ながら、現実との類似度という点においては写真に適うはずがない。背景美術は映像の中にあって初めてその領を発揮する。背景画をDVDの一時停止や書籍の図版で見るときの体験は、映画を見ているときの体験とは異なっている。絵画芸術は、単独の静止画として観察者に豊かな体験を生むように制作されたものだが、背景美術はそうではない。映画という有機的な構造の中で、他のカットとの関連において初めてその意味が立ち現れる。 劇場版『デジモンアドベンチャー』で、アグモンとヒカリが交差点にいるシーンがある。これを例にして、ロケハン写真がいかに映像の流れの中で「利用」され、ただの現実の断片から背景美術となっていったのかを垣間見ることができる。 SHOT 28は、アグモンが歩道上か

    maturi
    maturi 2014/05/05
    連載初回、撮った写真が「劇中カットそのまんま」であることが逆ロケハンの醍醐味と書いた。実はそれは醍醐味のごく一部でしかない。本当の醍醐味はその逆、すなわち「劇中カットそのまんま」ではないときに味わえる
  • WEBアニメスタイル | 細田守作品逆ロケハン戦記 第7回 遥かなる異国への訪問! 「海外」での戦い

    どうかんやまきかく 前回の島根における戦いで調子に乗った筆者は、その勢いで海外進出を試みた。細田守作品で「海外」と言えば英国をロケハンしたという『ハウ……おっと! そうじゃなかった、100年前のヨーロッパを舞台とした『明日のナージャ』である。2003年放映開始のTVアニメで全50話。細田守は第5話、第12話および第26話と各話演出を3回担当したほか、WEBアニメスタイルによればオープニングとエンディングの演出も手がけている。その中でも今回は特に背景美術が印象的だった第26話「フランシスの向こう側」を取り上げたい。 スペインはグラナダに到着したナージャたち。そこでナージャが偶然再会したのは、「白バラの貴公子」と呼ばれる貴族の青年フランシス。そこに運命を感じるナージャ。でも黒服を着た彼の様子はいつもとちょっと違う。「でも……今日会って、今まで知らなかったいろんなあなたを知ることができて、あなた

    WEBアニメスタイル | 細田守作品逆ロケハン戦記 第7回 遥かなる異国への訪問! 「海外」での戦い
    maturi
    maturi 2014/05/05
    エスカレートした!@スペイン
  • WEBアニメスタイル | 細田守作品逆ロケハン戦記 第1回 逆ロケハン! それは「現実」との戦い

    どうかんやまきかく 突然だが、この絵と写真を見てほしい。 SHOT 01 これは細田守監督によるアニメ映画『時をかける少女』のあるカットと、そのカットを「逆ロケハン」した写真である。「ロケハン」とは、ロケーション・ハンティングの略であり、映画・TV・写真などの作品を制作するにあたって、それに適した場所を探しに出かけることである。筆者らはアニメ作品について、その逆、つまり作品を鑑賞した上で劇中カットと可能な限り同じ構図の写真を撮るということをやってきた。これを筆者らは「逆ロケハン」と呼んでいる。 細田監督による2009年公開のアニメ映画『サマーウォーズ』のキャッチコピーは「これは新しい戦争だ」という。「新しい戦争」が意味するものはいろいろあるのだろうが、よく考えれば人生至るところに「新しい戦争」はひそんでいる。筆者らは、細田監督が演出した作品に対して「逆ロケハン」を遂行してきた。だがそれは筆

    maturi
    maturi 2014/05/05
     で、どこなのか
  • WEBアニメスタイル | アニメ様365日 第145回 「東京上空3部作」

    同年輩のアニメファンと『聖戦士ダンバイン』について話をすると、大抵は「東京上空3部作」と「ハイパー・ジェリル」が話題になる。両方とも、ファンなら誰しもが認める傑作だ。「東京上空3部作」とは、16話「東京上空」、17話「地上人たち」、18話「閃光のガラリア」の3の事である。 エルフ城をめぐって、ドレイク軍との攻防が続いていた。その戦いの中、ショウのダンバインと、ガラリア・ニャムヒーのバストールが剣を合わせ、オーラ力をぶつけあった。その事でオーラロードが開き、2人はオーラバトラーごと、地上界の東京に飛ばされる。1話から15話まで異世界バイストン・ウェルで物語が展開してきたが、ここでいきなり、僕達が暮らす現実世界が舞台となる。地上ではオーラマシンの破壊力は、バイストン・ウェルよりも遥かに強まる。バストールのわずかばかりの戦闘で、副都心は壊滅。30万人の人間が命を落とした。ショウはガラリアを止め

    maturi
    maturi 2012/11/26
    「再開、母よ」みたい アムロ母 間男 自称愛しているのよに人殺し ダブルバインド
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