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ブックマーク / akizukiseijin.wordpress.com (2)

  • W.B.イェイツ―「再臨」(Second Comming)

    <再臨> しだいに広がりゆく渦に乗って鷹は 旋回を繰り返す。鷹匠の声はもう届かない。 全てが解体し、中心は自らを保つことができず、 全くの無秩序が解き放たれて世界を襲う。 血に混濁した潮(うしお)が解き放たれ、いたるところで 無垢の典礼が水に呑まれる。 最良の者たちがあらゆる信念を見失い、最悪の者らは 強烈な情熱に満ち満ちている。 たしかに何かの啓示が迫っている。 たしかに<再臨>が近づいている。 <再臨>!その言葉が口を洩れるや ≪世界霊魂≫から出現した強大な像が 私の視界を掻き乱す。どこかの砂漠の砂の中で ライオンの胴体と、人間の頭と、 空ろな、太陽のように無慈悲な目をしたものが のっそりと太腿を動かしている。まわりに 怒り狂う沙漠の鳥どものかげがよろめく。 ふたたび暗黒がすべてを閉ざす。だが、今、私は知った、 二千年つづいた石の眠りが 揺り籠にゆすられて眠りを乱され、悪夢にうなされた

    W.B.イェイツ―「再臨」(Second Comming)
    maturi
    maturi 2016/07/10
    全てが解体し、中心は自らを保つことができず、 全くの無秩序が解き放たれて世界を襲う。 Things fall apart; the centre cannot hold; Mere anarchy is loosed upon the world,
  • 「亜周辺と知識人―甦るウィットフォーゲル」 湯浅赳男

    第1部 「亜周辺と知識人-甦るウィットフォーゲル」 湯浅赳男 近代文明の未来を考えるヒント 〈亜周辺〉とは文明史において、その文明を成立させた地域の外側で、その文明の強制を受けることなく、その文明の諸要素を自由に受け入れた地域、具体的にはユーラシア大陸の西端の西ヨーロッパと東端の日を指すものである(ウィットフォーゲル)。そこでは、中心の文明に教条的に制約されることなく、先行する社会を下敷きにして、独自な文化を展開させることができた。この前近代の歴史において観察される文明のメカニズムから近代文明の未来を考える上でのヒントとして利用できるものがあるであろうか。言うまでもなく、近代文明の地域的区分においては〈亜周辺〉はない。近代には文明の外側は消えた。まず世界の覇権は「海洋国家」と「大陸国家」とに二分された。20 世紀には一時期、資主義的な〈第一世界〉と社会主義を目指す〈第二世界〉、その他の

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