さいとうたかを 戸川猪佐節武原作『歴史劇画大宰相第八巻-大平正芳の決断』【1999円、講談社)の 早坂茂三(東京タイムス社→田中角栄大蔵大臣秘書官23年間や政治評論家)による 解説「指導者の条件」よりp6 ・・・高潔、清貧の西村(栄一副総裁)は、両陣営の信用も抜群である。・・・ ところが、居直りの腹を固めた大平(正芳)と、鈍牛追放で足並みを揃えた三福中(三木赳夫・福田赳夫・中曽根康弘)が相手では西村老人に調整の余地がない。反主流三派が一歩も引かず、大角(大平正芳・田中角栄)勝負に出て、「四十日抗争」が火を噴いた。ロッキード事件当時の挙党体制協議会による“三木おろし”の再現である。 三角の怨念に大福が絡んで激突した。政策の対立もヘチマもない。人間、とくに政治家を行動に駆り立てる最大のエネルギーは、嫉妬に憎悪の二つだ。恩は一刻(いっとき)、恨みは一生が政界の通り相場である。・・・・ ・・男のや