『大どんでん返し創作法:面白い物語を作るには ストーリーデザインの方法論』(今井昭彦著、PIKOZO文庫)はラジオCMディレクターとして小説や漫画のCMを1000本以上作ってきた筆者による小説の書き方本だ。 面白いストーリーを作るために最も重要なのはどんでん返しであると説く筆者がどんでん返しを分類し、機械的に作る方法を解説している。 物語の作り方本の多くは、「キッカケとなる事件」「ミッドポイント」「闘争」といった物語を構成する諸要素を列記し、前から順に作っていくよう説いている。本書は諸要素の中でどんでん返しが最も重要だと明示し、どんでん返しから作れと説いている点が優れている。 成長物語におけるどんでん返しは主人公にショックを与え、成長を促すためにある。従って、必ずしもどんでん返しである必要はなく、庇護者が死ぬなど衝撃的な出来事が起きても良い。だが、衝撃的な出来事に比べ、どんでん返しは伏線回