金融業界に対して厳しい声が上がりやすい欧州で開催されたWEFですが、貧富の差拡大の原因を、短絡的に「ウォールストリートのせい」とすることは無かったようです。むしろ当ブログでも以前から主張していますが、中間層消失の問題を、経済のグローバル化による低コスト国への単純労働の流出や、IT化の進展による労働生産性の向上といった「構造的要因」として、取り上げたようです。 日本における中間層消失問題 中間層が徐々に消失することによる貧富の差拡大の問題は、以前にアメリカ経済について取り上げた際に、何度か書いたことがありますが、これは何も、欧米に限った話ではありません。 2005年頃から「勝ち組・負け組」という言葉が流行りだした日本も、全く同じ問題に直面していると言える気がします。その引き金になったのは、いわゆる「派遣法」であったように記憶していますが、法律自体が悪いのではなく、そのような雇用形態を必要たら