◇住民の誘致運動、結実も 道内の中小書店の休業・閉鎖が近年、相次いでいる。売り場面積が1000坪(3300平方メートル)を超える「メガ書店」の出店や、インターネット注文による宅配、コンビニエンスストアなどライバルが出現したことに加え、携帯電話やパソコンの普及で「本離れ」が進んでいることも背景にある。一方、地方の住民から「文化の拠点の中小書店を守ろう」という動きも出ている。【鈴木勝一】 ■北見の老舗閉店 7月6日、北見市中心部で営業していた1947年創業の老舗書店「福村書店」が事業を停止した。 利用者の年代に応じて高さを変えた陳列棚や、コミックより広い児童書コーナー、地元ゆかりの本を幅広く集めるなど、住民ニーズを細かくとらえた個性的な店作りで地元に愛され続けた「まちの本屋さん」。しかし、負債は約5億6000万円に上り、10月に大型書店「コーチャンフォー」が開店予定のこともあり、閉店に追い込ま