【出版】雑誌の生き残りをデジタルにかける アジア太平洋デジタル雑誌会議から2009年2月10日 筆者 植村八潮 雑誌メディアの衰退は先進国における共通の現象である。販売部数の長期低落傾向が続き、歴史ある雑誌が相次いで休刊している。将来に対し悲観的な観測が主流となる中で、雑誌社の生き残りをかけてデジタル雑誌への参入が続いている。ただ成功事例はまだ少なく、試行錯誤の段階である。定義もビジネスモデルも定まっていない。 今は協力して課題解決に当たる時期であるとして、国際雑誌連合と日本雑誌協会主催の第1回アジア太平洋デジタル雑誌国際会議が08年11月に東京で開催された。 アジア地区では第1回のデジタル雑誌国際会議であるが、欧米において第1回デジタル雑誌会議は07年3月に独ハノーバーで開催された。このときはデジタルメディアが雑誌の市場を食い荒らすのではないかというメディアカニバリズムが心配され、またコ