【アマトリーチェ(イタリア中部)福島良典】イタリア中部で24日未明に起きたマグニチュード(M)6.2の大地震では、避暑地の山村アマトリーチェで最悪の人的被害を出した。夏休みに観光客を引きつけてきた伝統的な石造りの街並みは、きばをむいた自然の猛威の前に崩れ去った。多数の消息不明者が依然、倒壊した建物の下敷きになっているとみられ、救助隊などによる生存者の捜索活動が25日も続いている。 【写真特集】大きな被害を受けたアマトリーチェの様子 アマトリーチェは名産パスタ「アマトリチャーナ」の祭典を今週末に控え、観光客でにぎわっていた。「(シーズンオフの)10月だったら犠牲者数は違っていただろう」。レンツィ伊首相は24日夜の記者会見で苦渋の表情で語った。 村中心部に建っていた人気の老舗宿泊施設「ホテル・ローマ」は全壊し、英BBCによると、少なくとも5人が遺体で見つかった。「約30人が閉じ込められてい