著者 シッダールタ・ムガジー 田中文(訳) 医師、がん研究者(血液学、腫瘍学)。1970年、インド、ニューデリー生まれ。スタンフォード大学(生物学専攻)、オックスフォード大学(免疫学専攻)ハーバード・メディカル・スクールを卒業。コロンビア大学メディカルセンター准教授。 本書はがんの歴史書であり、がんいう太古からの病 ーかつて「陰で囁かれた」秘密の病ー の年代記である。 感想 比較的長文のノンフィクションですが、ストーリーに引き込まれ一気に読了しました。そしてこのストーリーは事実であり、がんの歴史です。 本書が一線を画すのは、メディカスサイエンスの進歩だけを描いたのではなく、「がん」を取り巻く行政、患者、製薬企業、即ち、政治・社会・経済をも含めた闘いの歴史を詳細に描き出したことです。 それぞれの分野で、常識を恐れずに立ち向かった超人たちのストーリーが語られます。偏執的な挑戦と失敗の積み重ねが