ビル・ゲイツ、ミシェル&バラク・オバマらが絶賛して全米で130週以上ベストセラーリストにランクイン、400万部超を売り上げたノンフィクション、タラ・ウェストーバー/村井理子訳『エデュケーション――大学は私の人生を変えた』(原題:Educated: A Memoir)とはどんな本なのか? アメリカの出版事情に精通する大原ケイさんが紹介します。 よくアメリカは「自由の国」と言われるが、そもそもなんの自由かといえば、「宗教の自由」を求めてやってきた人々が作った国だ。宗教難民とも言える「ピルグリム」と呼ばれる人たちはWASP、つまり白人でアングロサクソンで、プロテスタント(カソリックに「プロテスト」していたからこの名がある)の人たちだ。 だが同時期に、この新世界ではどんな宗教もオッケーなのでカソリック以外の宗教の人もアメリカ行こうぜ、とこの土地を目指したので、イギリスのクェーカー教徒から、スイス地