なぜ、魚の骨を調べたら季節が春であるとわかったのでしょうか? 木や骨、二枚貝の殻などの断面には、成長とともに縞模様ができることがあります。木では「年輪」と呼ばれるものです。このような縞模様がなぜできるかというと、季節により成長する量が違うためです。春から夏をピークとして秋まで成長し、密度が低く薄い色の縞模様ができます。一方、冬には成長が遅くなるか停滞し、成長停止線が現れます。 成長線の仕組み。この写真は北海道で見つかった恐竜カムイサウルス・ジャポニクスの脛骨の断面。春〜秋にかけて成長し、冬には成長が止まり、成長停止線が現れる(右の黒い矢印)。このような縞模様の繰り返しのひとつひとつが1年を表し、その数を数えると年齢がわかる(Kobayashi et al. 2019. CC BY 4.0)。
