食物が腸内微生物にどのような影響を与え、どうヒトの健康を左右するのかが分かれば、的を絞った食物戦略が得られる可能性がある。今回、ある臨床試験が行われ、その目標の実現に向けて一定の前進があった。 エンドウマメ繊維などを摂取することで、セルロースを分解・利用する腸内細菌を増やせることが分かった。 Credit: Education Images/Universal Images Group/Getty ヒトの腸に普通に生息している微生物、すなわち「共生微生物」がヒトの健康に影響を与え得ることを示す証拠が蓄積されつつある。プレバイオティクスと呼ばれる、栄養サプリメントによる有益な共生微生物の増強は、科学的、医学的な研究が活発な領域だ。しかし、望ましい効果を発揮する食物を利用しようとしても簡単にはいかない。腸内の微生物群集(マイクロバイオームとしても知られる)が極めて複雑であること、そして食物への