日本の若田光一宇宙飛行士を中心に、国際宇宙ステーションにおいて日々さまざまな実験が行われているが、(独)放射線医学総合研究所、ロシア科学アカデミー生物医学問題研究所、チェコ科学アカデミー原子核研究所の研究員らは、宇宙滞在中の宇宙放射線による被ばく線量を大幅に低減する方法を実証した。 二次的な放射線が発生する割合が金属素材よりも小さく、中性子線の遮へい効果にも優れている「水」を遮へい材として利用することとし、入浴設備がないISSで身体を拭くために大量に常備されているウェットタオルに着目。ウェットタオルを板状に積み重ねて作成した遮へい材をロシア人宇宙飛行士の協力のもと、ISSのロシアサービスモジュール内に設置し、放射線量を実測した結果、37%もの低減に成功した。 実測結果は、地上でのシミュレーション計算結果とも一致しており、常時用意されている物質を有効活用するもので、新たに遮へい材を持ち込む必