感性の定量評価への社会ニーズ 工業製品や食品などの検査や評価においては、人間の五感を用いて判定する「官能評価」という方法が用いられています。これまでの官能評価は開発者や評価者の主観評定による手法が主でしたが、主観に頼った評価では商品開発などではさまざまな要因による限界があり、嘘をつけない脳活動からの定量評価法の開発が求められています。 たとえば、アンケートやモニター調査で主観(感想)を聞くという手法がよく用いられますが、主観による回答は評価者がヒトである以上、忖度というバイアスがかかってしまい、課題評価や過小評価をしてしまいがちです。さらに、本人のコトバや選択行動による評価は、必ずしもその人の「生の声」ということにはなりません。本人にとっては「本音」であったとしても、実はその本人も気づいていない脳が感じている興味度が、ヒトの感じてるモノへの評価、さらには将来的な購買行動につながっている可能