急な出血は、血が固まりにくいなどの注意するべき事態を見分ける必要があります。その一方で原因不明のものもあります。皮膚の下に急に出血する「アッヘンバッハ症候群」の症状の写真が報告されました。 アッヘンバッハ症候群と診断された66歳女性 自治医科大学の研究者らが、アッヘンバッハ症候群の典型的な症状が現れた66歳女性の写真を、医学誌『The New England Journal of Medicine』に報告しました。 この女性はもともと持病などはありませんでしたが、右手中指に急な痛みとあざのような症状が現れて受診しました。 3週前にも同じ症状がありましたが数日で自然に消えました。 1週間で自然治癒 診察で、皮膚の下に出血して血の塊ができていると見られました。 出血の原因になることの例として、薬剤の中には血液を固まりにくくするものがあります。血栓による病気を防ぐ目的などで使われます。しかし、こ
2017.07.11 | ニュース 咳止めの薬で呼吸抑制?ジヒドロコデインリン酸塩が12歳未満禁忌へ 厚生労働省から通知 コデイン類を含む医薬品を12歳未満禁忌へ 厚生労働省は2017年7月4日に、コデインリン酸塩水和物またはジヒドロコデインリン酸塩(以下「コデイン類」)を含む医薬品を12歳未満の子供には使用させないよう、添付文書を改訂することなどを関係者に求める通知を出しました。 コデインとは? コデイン類は神経に対する作用があり、咳や痛みを抑えることから、多くの医薬品の成分として使われています。コデイン類を含む薬剤の中には、市販薬として薬局・ドラッグストアなどで処方箋なしで買えるものもあります。また「こども」「小児用」という名前がついているものもあります。 なぜ12歳未満に使ってはいけないのか? 背景として、コデイン類が12歳未満の子供に対して呼吸抑制を起こす可能性が指摘されていました
健康のために運動しなければと思っていても、つい運動不足になっていませんか?運動で認知症が防げるかを検討した研究もありますが、対象者を平均27年追跡した研究で、身体活動量と認知症に関連がないという結果が出ました。 1万人を27年追跡する研究 イギリスとフランスの研究班が、イギリスで対象者を1985年から2013年まで追跡した調査データをもとに、身体活動と認知症の関係を検討し、結果を医学誌『BMJ』に報告しました。 この調査では、参加時点で35歳から55歳だった10,308人が対象となり、現在も追跡されています。 ここで解析されたデータは対象者が平均27年追跡された時点でのものです。追跡の中でおよそ5年ごとに診察が行われ、1985年から2013年までに7回にわたって身体活動量が調査され、1997年から2013年の4回にわたって認知機能が検査されました。 認知症になると身体活動が減るせいだった?
2017.07.08 | ニュース なぜアメリカの医師はワクチンを打ちたくない親を説得できないのか 敬意あるコミュニケーションのために from JAMA 子供にワクチンを打たせない親が先進国で増加 セントルイス・ワシントン大学のメアリ・ポリティ博士が、医学誌『JAMA』に寄稿した意見文で、子供にワクチンを打たせることについて医師が親に対して取るべき態度を提案しました。解説をまじえつつ紹介します。 最近の先進国では、有効なワクチンがあるにもかかわらず防ぎきれていない病気が問題視されています。 1998年に、イギリスの医師(当時)アンドリュー・ウェイクフィールドらによる論文が、MMRワクチン(麻疹・風疹・おたふくかぜの混合ワクチン)によって子供の自閉症が引き起こされるのではないかと主張しました。この論文には重大な不正があったことがのちに判明し、ウェイクフィールドは医師の資格を剥奪されました。
2017年6月26日に、医療用医薬品4製品が新しい効能などを追加する承認を取得しました。スチバーガ、アクテムラ、オルダミン、リツキサンの新しい効能などを紹介します。 スチバーガとは? スチバーガ®(一般名レゴラフェニブ)はがん治療薬です。大腸がんなどの治療に使われています。 新しく「がん化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞癌」の効能・効果が追加されました。 肝細胞癌とは肝臓にできるがんのうち最も代表的なものです。手術などの治療法がありますが、離れた場所に転移があるなどの場合には化学療法(抗がん剤治療)が適していると考えられます。以前にはソラフェニブ(商品名ネクサバール®)が唯一の薬剤でした。 一般に、抗がん剤治療は続けるうちに効果が弱くなってくることがあります。治療中にがんが悪化した場合、同じ薬を使い続けても効果は期待しにくいと考えられます。新しい効能・効果によって、ソラフェニブの使用後に
2017.07.05 | ニュース うつとアルコール依存症を乗り越えた小児科医が学んだ6つのこと 支え合う社会へ from The New England journal of medicine うつ・アルコール依存症から回復した医師 インディアナ大学のアダム・ヒル医師が、『The New England Journal of Medicine』に寄稿したエッセイで、自身のうつ症状とアルコール依存症の経験をもとに、医師のメンタルヘルスに向けられる偏見を除き助け合うことを訴えました。 ヒル氏は小児科緩和ケアに従事する医師です。以前にうつ症状があり、自殺を考えたことがあり、眠るために多量の飲酒をしていました。 回復に至るまで、また回復してからも不当な扱いを受けていると感じた経験から、文化を変える必要があると主張しています。 主張の中で、自身の回復から学んだことが語られています。 1. 仕事のス
がんの脳転移の治療には抗がん剤や放射線治療などがあります。定位放射線治療も可能です。ある種の肺がんが脳に転移した人で、実際に行われた治療ごとに生存期間を比較した研究から、定位放射線治療を受けた人の生存期間が長かったことが報告されました。 EGFR変異陽性非小細胞肺がんに対する放射線治療の効果 アメリカの研究班が、EGFR変異陽性の非小細胞肺がんがある患者を対象として、個々の判断により選ばれた治療によって生存期間に違いがあるかを調べ、専門誌『Journal of Clinical Oncology』に報告しました。 この研究は、6施設でそれぞれ治療された351人の患者の記録を集計することで、治療による結果の違いを検討しています。 非小細胞肺がんとは肺がんのうち一部の分類にあたるものを指します。EGFR変異陽性とは、がん細胞がある種の遺伝子変異を持っていることを指します。EGFR変異陽性のがん
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