レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 昔々、某呼吸器病理の大家が、肺炎で亡くなった患者さんの肺を、 片端から調べ尽くしたことがあった。 肺炎は、細菌が肺にダメージを与えて発症する。肺組織のダメージを病理学的に評価すれば、 組織を見ることで原因菌が特定できるはず。 狙いはこんなところだったらしい。 ところがいろいろ調べていった結論は、「どんな微生物が原因となっていても、 肺胞はみんな同じように破壊されて、区別がつかない」というものであったという。 この先生はもう一歩踏み込んだ発言をしていて、肺胞の破壊だけに注目するならば、 肺炎と肺がんは、同じように肺胞を破壊するのだとか。もちろん、両者を区別するのは 顕微鏡を見れば簡単なんだけれど、細菌とか癌細胞には敢えて目をつぶって、 肺胞の壊