糸島市やその周辺で捕獲したイノシシで、丸焼き料理を提供する飲食店を開いたジビエの加工・販売会社「tracks(トラックス)」代表、江口政継さん=福岡県糸島市で2024年2月9日、平川義之撮影 「イノシシのまる焼き」(4万4000円~)。この看板メニューが目を引く。猟師でありジビエ(野生鳥獣肉)の加工・販売業を営む男性が2月、地元で念願の飲食店を出店した。屋内でイノシシの丸焼き料理を提供する店は珍しい。調理の過程は少しグロテスクに見えるかもしれない。でも、食べる人を幸せにしてくれるのはなぜだろう。 「おー、いい色に焼けてきたねー」。火を入れて約4時間、イノシシがこんがりとした色になるまで見守ってきた客は声を弾ませた。福岡県糸島市にオープンした焼き肉と鍋の店「まるや」。2月上旬の開店前イベントは、野性味あふれるもてなしでにぎわった。