この質問に正確に答えられる人はそれほど多くないと思います。 免疫とは、「特定の異物に対する防御反応が強くなること」を意味します。私たちは、同じ異物(抗原)がくりかえし体内に入るとその抗原に対する防御反応が強くなる性質を持っています。この性質をわかりやすく言うと、「一度○○という病気にかかったら、○○にはかかりにくい」ということです。そのことを、「○○に対する免疫がある」と表現します。 免疫を利用した医療の代表が「ワクチン」です。ワクチンは、わざと異物(抗原)を注射することによって、その異物に対する防御反応を強くしておく、免疫を利用した予防法です。 みなさんも、結核に対するワクチンであるBCG接種のほか、麻疹(はしか)、水痘(水ぼうそう)、インフルエンザなどのワクチンの接種を受けたことがあるでしょう。ワクチンは、細菌やウイルスの病原性をほとんど無くしたうえで、私たちの体内で免疫反応が生じるよ