何かを判断するとき、自分の意思でそう決めたのか、それとも同調してしまったのか、常にセルフチェックする意識をもつべきかも。 一軒のラーメン店には人が並んでいる。もう一軒のラーメン店は閑古鳥。もしあなたなら、どちらを選ぶだろうか? 「さまざまな実験から、多くの人が『人が並んでいるラーメン店』を選ぶことがわかっています。人は多数派が取っている行動をつい真似してしまう傾向があるんです」 そう話すのは大槻久。総合研究大学院大学で、理論人間行動進化学を研究している人物だ。 「自分で情報を得るためには、時間とコストがかかります。この場合、スマートフォンで店の情報を調べたり、究極は両方の店に入ってみないと、どちらが自分の好みなのかわかりません。でも『多くの人が選んでいる』という状態はそれ自体が情報なわけで、人は、その情報につい乗っかる性質があるんです。これを『同調伝達』といいます。なぜそうするのか、理由は