連載『なんで私がプロ野球選手に⁉』 第6回 高梨雄平・前編 プロ野球は弱肉強食の世界。幼少期から神童ともてはやされたエリートがひしめく厳しい競争社会だが、なかには「なぜ、この選手がプロの世界に入れたのか?」と不思議に思える、異色の経歴を辿った人物がいる。そんな野球人にスポットを当てるシリーズ『なんで、私がプロ野球選手に!?』。第6回に登場するのは、高梨雄平(巨人)。名門企業チームで戦力外寸前だった投手が、ドラフト直前にサイドスローに転向。球界を代表する左キラーになったサクセスストーリーを紹介しよう。 社会人時代にサイドスローに転向した高梨雄平この記事に関連する写真を見る── もし、自分がプロ球団のスカウトだったら、高梨雄平という投手をスカウトしましたか? その問いに、高梨は真顔で即答した。 「絶対に獲らないですね」 その言葉だけでは真意が伝わらないと思ったのか、高梨はこう続けた。 「プレー
