古閑憲生(こが・のりお)は、群馬から新潟に移動する車内のラジオで成り行きを見守っていた。 この夏、甲子園を席巻した広陵(広島)・中村奨成の決勝戦。初回にレフト線二塁打を放ち、迎えた3回の第2打席で、中村は花咲徳栄(埼玉)の先発・綱脇彗(つなわき・すい)のスライダーにバットが空を切り、今大会自身初の三振を喫してしまった。 古閑と同行していた上司は「これでお前の記録が破られることはないな」と冷やかす。日頃、自身が持つ記録に対して無頓着な古閑も、このときばかりはさすがに心穏やかというわけにはいかなかった。 1988年夏の甲子園で個人最高打率の記録を樹立した津久見の古閑憲生 それにしても、この夏の甲子園での中村の打棒はすごかった。来年夏の選手権大会のガイドブックに掲載される個人打撃記録の欄は「中村奨成」の名前で占められることになった。 今大会、中村は6本塁打を放ち"不滅"と言われていた清原和博(P
【田中圭一連載:『龍が如く』編】「セガ、ハードから撤退」会社の危機に漢は吼えた――前例なき「任侠ゲーム」、表現規制との戦い、名越稔洋が選んだ修羅の道【若ゲのいたり】 第4話のあらすじ ゲーム業界の「青春期」に大奮闘したゲームクリエイターたちの、熱くて、若くて、いきすぎた思い出を田中圭一先生がたずねる『若ゲのいたり〜ゲームクリエイターの青春〜』。 第四回は、“裏社会”という当時タブーとされた奇抜なテーマでシリーズ累計950万本の大ヒットとなった『龍が如く』のシリーズ総合監督・セガゲームスの名越稔洋さんをゲストにお迎えしました。 “家庭用ゲーム機の製造販売”からの撤退を発表し、ため息と絶望がセガ社内に充満する2001年、ひとり顔を上げ新ジャンル開拓に血道を上げた彼は、なにと戦い、なにを守ろうとしたのか――。 熱い漢たちの奮闘記が、熱血劇画タッチで今ここに綴られます!(編集部)
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