神奈川県大磯町の中学校でデリバリー式の給食が大量に残され、社会問題となった。虫や髪の毛などの異物混入が一因とされたが、そもそも大半の生徒が「まずい」「見た目が悪い」と以前から感じていたという。9月には岐阜市の小学校で、給食を残さず食べるように指導された児童が 嘔吐(おうと )したケースも明らかになった。学校給食の現場で今、何が起きているのか。管理栄養士として学校や保育園の給食に、30年携わった経験を持つ女子栄養大名誉教授の金田雅代さんに、問題の背景と解決策を聞いた。2回にわたって掲載する。(聞き手 読売新聞メディア局編集部 河合良昭) 学校給食は子どもたちが対象なので、衛生管理のルールは非常に厳しく定められています。学校の給食室や給食センターで作る食材は「当日納入、当日調理」が原則。食材を納品した時から品質、生産地、鮮度や異物混入の有無などを点検し、野菜は表面に付いている汚れや異物、微生物