在位中、ハゼを研究される上皇さま(2009年3月)=宮内庁提供 ハゼ研究者として知られる上皇さまが、南日本に生息するオキナワハゼ属の新種を発見されたことがわかった。上皇さまによる新種発見は9種目で、2003年以来17年ぶり。退位後初めての研究成果で、関連する論文は年内にも発表される見通し。 関係者によると、今回の新種は10年以上前に上皇さまの研究スタッフが沖縄近海で採集したオキナワハゼ属のハゼ。上皇さまが頭部にある感覚器の配列の数やパターンなどを調べ、新種と突き止められた。すでに名前も決められたという。在位中は多忙だったため、昨年4月末の退位後に本格的に論文の執筆を始められた。 上皇さまは皇太子時代の1960年代からハゼの分類学の研究を始められた。感覚器の配列によって種を分類する方法を確立されたのも上皇さまで、研究を支える京都大の中坊徹次名誉教授(魚類学)は「この手法は、今もハゼ分類の土台