社内の研修会でコスチュームを着用する「コスプレ」を強要され、精神的苦痛を受けたとして、化粧品大手のカネボウ化粧品(東京)の子会社に勤務していた大分県内の女性が、同社と当時の上司らに約330万円の損害賠償を求めた訴訟で、大分地裁が20日、会社や上司らの責任を一部認め、22万円の支払いを命じる判決を言い渡していたことがわかった。 一藤哲志裁判官は判決理由で、「正当な職務行為とはいえず、心理的負荷を過度に負わせる行為」と指摘した。 判決によると、女性は契約社員で、美容部員として勤務していた2009年10月、大分支社(大分市)が開いた研修会に参加。販売ノルマが未達成だったことから、上司からコスチュームが入った箱を他の部員数人とともに選ばされ、易者のコスチュームとウサギの耳の形をした装身具を着用させられた。また、許可なく写真を撮影され、別の研修会でスライド投影された。 親会社のカネボウ化粧品は