日本の「監獄ビジネス」が拡大しているという。犯罪大国ともいえないこの国で、なぜ監獄ビジネスが広がっているのか。その背景にあるのは……。 本日(3月19日)発売の『刑務所のタブー』(宝島社)というムック本のなかで、田中森一元弁護士へのインタビューをさせてもらった。 田中氏といえば、暴力団組長や地上げ王などの顧問をつとめ、イトマン事件で知られる許永中とも親交が深いことから、「闇社会の守護神」などといわれた弁護士だが、その前は「特捜エース」と呼ばれる検事でもあった。日本の司法の表と裏を知り尽くした彼が、「塀の中」で何を見て、どう感じたのかというのは、個人的にはかなり興味深かった。例えば、前にも書いた「受刑者の9割以上が自分のことを冤罪だと信じている(関連記事)」ということもそうだ。 田中氏がそのように主張するのには根拠がある。「田中森一」の名は受刑者たちの間でも当然知られており、収監されてからと