菅義偉官房長官は8日の記者会見で、沖縄県の米軍普天間飛行場の移設問題で翁長雄志(おながたけし)知事が「戦後の土地の強制収用が原点」と主張していることについて、「賛同できない。戦後は日本全国、悲惨な中で皆が大変苦労して平和な国を築いた」などと反論した。 翁長氏は移設問題をめぐる政府と県の集中協議で、「戦後、普天間の住民がいない間に強制収用されて造られた基地だ。危険になり老朽化したから(代替基地を)出せというのは理不尽だ」などと、政府が進める同県名護市辺野古への移設計画を批判していた。 菅氏は会見で、こうした翁長氏の戦後認識に反論したうえで、「沖縄県には米軍基地が非常に多い」とも指摘。今春、米側から西普天間住宅地区(宜野湾市)が返還されたことなどを挙げ、「努力を一つひとつ積み重ねて沖縄県民の期待に応えたい」と語った。(星野典久)
消費税の10%への引き上げに伴い、飲食料品について2%分を消費者に還付する制度の導入を自民・公明両党が了承したという。飲食料品について税率自体を下げる軽減税率の導入には「計算が煩雑になる」などとして流通業界などが反対しており、間を取った苦肉の策と言えそうだが、還付のためにマイナンバー(社会保障・税番号)のカードを使うという。そんなことが可能なのか。 還付制度案は財務省が作成したという。報道を総合すると、その仕組みはこうだ。 (1)飲食料品の購入時にいったん税率10%を払う (2)店頭端末とマイナンバーカードを使い、還付される2%分のポイントがマイナンバーカードに付与 (3)ポイントが一定額までたまると、PCやスマートフォンなどで申請することで、銀行口座に相当額が還付される ──のだという。 日本テレビによると、還付額は1人当たり年間4000円を上限にすることを検討しているという。消費額は年
2017年4月に消費税率を10%に引き上げる際、飲食料品の税の負担増分を後から還付する案を財務省が検討していることについて、麻生太郎財務相は8日の閣議後会見で、「軽減税率の名に値しなければ与党の要請にこたえることにならない」と述べ、財務省案は軽減税率の一つとの認識を示した。 還付を受けるには、買い物時にマイナンバー(社会保障・税番号)の個人番号カードを持ち歩く必要があるが、麻生氏は「カードを持ちたくなければ持って行かないでいい。その代わり、その分の減税はないだけだ」と語った。還付される金額については「限度額を決めることになる」と説明し、所得制限の導入も検討する考えを示した。 一方、公明党税制調査会は8日午前に非公式会合を開き、財務省から還付案について説明を聞いた。終了後、税調幹部の1人は記者団に「負担が軽くなるという意味では軽減税率の一形態だ」と述べ、還付案を軸に議論を進める考えを示した。
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