米映画「イミテーション・ゲーム」(2014年公開)の主人公、英国の天才的数学者アラン・チューリングの夢だった“心を理解できる人工知能(AI)”はもはや夢物語ではなくなってきた。実際、ニューロ・コンピューター、ロボットの創造を目指して世界の科学者、技術者が昼夜なく取り組んでいる。 ところで、ニューロ・コンピューターが登場したら、それは即、人間の心を理解できるAIの誕生を意味するのだろうか。当方は「『私』はどこにいるの?」(2015年5月24日参考)という題のコラムの中で独週刊誌シュピーゲル電子版(5月22日)の科学欄に掲載された衝撃的な記事を紹介した。イタリアの神経外科医 Sergio Canavero 氏が2017年に不治の病の体を持つ患者の頭部を脳死患者の体に移植する計画を進めているというのだ。トリノ出身の同外科医によると、患者(30歳のロシア人)は既に見つかっている。技術的には全てOK