傑作。日本の教育には問題点が主に2つあって、それは「いじめ」と「学校教育が社会に出て役に立たない」というものです。村上龍はこれらの2つの問題を抜本的に解決するために、全国の中学生が一斉に不登校になればいいと主張します。荒唐無稽に聞こえますが、これはなかなか鋭い問題提起です。 学校という閉鎖空間でなければ、いじめられっ子も逃げやすいし、いじめっ子の方もゲームやカラオケといったエンタメが他にあるので、わざわざイジメなんてしなくなるでしょう。 また学校の勉強なんて社会に出たら役に立たないというのなら、勉強なんかせずはじめっから社会に出てビジネスを始めればいいわけです。もし勉強が本当に有用ならば、ビジネスの過程で必要になったスキルから順に勉強していけばいいだけです。たとえばマーケティングをやろうと思ったらその段階で数学やら統計学を勉強すればいいわけです。また、プログラミングみたいに既存の教育制度で