芥川賞受賞から1年、『火花』がNETFLIXでドラマ化されている(原作レヴューはこちら→「芸人はTV視聴者という赤子のご機嫌を取らなければならないのか?」)。 いっぽう〈小説に救われてきました。 好きすぎて自分でも小説を書きました〉という作者・又吉直樹さんが、新刊『夜を乗り越える』 いっぽう〈小説に救われてきました。好きすぎて自分でも小説を書きました〉という作者・又吉直樹さんが、新刊『夜を乗り越える』(小学館よしもと新書)の第3章「なぜ本を読むのか 本の魅力」で、本を読まない人に向けて(とは明言していないけれど、あきらかにそういった気づかいと熱意を感じる語り口で)、本を読むということの楽しさと意義を正面から説いている。 とくに印象深かったのが、自分が一読者として主体的に〈本に対して協力的〉であろうとしていること、すすんでおもしろがろうとしていることを語った部分。 人間は辛口な批評家に弱い
ファンタジーもボーイミーツガールも全部入り さあさあ、よってらっしゃい見てらっしゃい。明るく楽しい冒険活劇だよー! そう劇場の入り口で呼び込みしたくなるぐらい、細田守監督の劇場アニメ最新作『バケモノの子』は、堂々とした冒険活劇です。エンタメ度や作画のリッチさを数値化できるなら『天空の城ラピュタ』にも肩を並べるはず。 チケットのお値段以上の満腹感を持ち帰れることは保証付き。 両親が離婚して母とも死別した9歳の少年。無神経な親戚の手を逃れ、渋谷でバケモノの格闘家・熊徹と出会い、その背中を追ってバケモノ界に迷い込む。そこで熊徹に九太と名付けられ、奇妙な共同生活と親子のような関係が始まり……。ひとりぼっちの少年が「バケモノの子」になるあらすじには、理解につまずくところが一つもなし。 様々なお店や通行人、坂道だらけで起伏ある地形も、日本をギュッと詰め込んだような渋谷の街。 そんなディテールまで描かれ
●一昨年、正社員の職をリストラに ●リストラ後、一生懸命に職を探すも、80社から連続不採用に ●休職期間は一年に及び、貯蓄を食いつぶす ●やっと採用された契約社員の仕事が三カ月で打ち切りに ●その仕事の失業保険がおりず、今月のお家賃・公共料金が払えません ←イマココ! 37歳女子。 怠けているわけでも、甘えているわけでもない。 勤務態度が悪かったわけでもない。金遣いが荒かったわけでもない。 親からは虐待を受けていたため、頼ることはできないし、連絡がいくようなことは絶対に避けたい。 元々持っていた身体とメンタルの問題は、じわじわ悪くなることはあれどよくはならない。 現在の預金残高は一万円以下。 そんなとき、いったいどうする? 『失職女子。〜私がリストラされてから、生活保護を受給するまで』は、著者の大和彩の実体験を書いた本だ。 がけっぷちの状況に追い込まれた大和の頭によぎった選択肢は3つ。 1
仕事でも、恋愛でも失敗はつきものです。「失敗は成功のもと」というように、失敗が糧となって成功に近づくわけです。そのためには、失敗を正しく分析する必要がありますよね。ですが、人の認識にはちょくちょくバイアス(歪み)が生じます。今日は、そのバイアスを紹介し失敗を正しく認識してバネにする方法を考えてみたいと思います。 1つ目のバイアスは「セルフ・サービング・バイアス」というもの。これは簡単に言うと「成功は自分のおかげ、失敗は他人のせい」と考えてしまう傾向です。 ハイダーという心理学者は、人がものごとの原因を考える際「内的帰属(自分のせいだと思う)」「外的帰属(自分以外の他人や環境などのせいだと思う)」のふたつがあると分析しました。 そのうえで、「成功の原因としては内的帰属(「私ががんばったから」など)を考えるくせに、失敗の原因としては外的帰属(「ライバルが強かったから」「天気が悪かったら」など)
今夜の金曜ロードSHOWは細田守監督作品『おおかみこどもの雨と雪』。 大学二年生の孤独な少女・花は、大学で謎めいた青年に出会う。 急速に惹かれ合う二人。彼には秘密があった。実は彼は、すでに絶滅したニホンオオカミとヒトとの間に生まれた半人半獣、おおかみおとこだったのだ。花はそれを受け入れ、彼の子供を産む。一人目は女の子の「雪」、二人目は男の子の「雨」。 けれど幸せは続かない。おおかみおとこは、家族三人を残して死んでしまう。花は二人の「おおかみこども」を育てるために、田舎で過ごす決心をする……。 この作品が描いているのは、無償の母の愛と、頑張りと、子供の成長だ。 花はとにかく頑張る。ただでさえ子育ては大変なのに、「おおかみこども」という秘密のために誰にも頼れない。子供も思うようには育ってくれない。 それでも花は惜しみなく子供たちに愛情をそそぎ、子供のことを一番に考える。花のことを「理想の母親」
自動車運転者のみなさん、あなたは試験をうけたすえ自動車免許をとっただろうか? なにを当たり前のことを、と思うかもしれないが、南米メキシコの首都・メキシコシティではこれまで運転免許試験制度はなく、ドライバーたちは運転をおこなってきた。だが、ついに政府が運転免許試験制度を導入することを決定したのだ。 メキシコではこれまで、身分証明書と50ドル(約5000円)を持って関連機関に行けば、免許が交付されていた。しかし、そうすれば交通ルールもわからないし、まともな運転ができないドライバーが増えるのは必定。昨年だけで交通事故の死亡者は1万7000人にものぼっている。 また、免許の乱発により自動車運転者は増加をたどり、1990年代以降、自動車の排気ガスによる大気汚染が深刻な問題となっている。 こういった状況を鑑みて、やっと国際標準のポリシーに従い、試験免許制度をとることになったのだ。既存の免許保持者は試験
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