今日はあまり書かなかったカメラの話。 大学を出て最初に就いた職種がスタジオマンという僕は、スタジオでアシスタントをしながら、ブツ撮りの技術を徹底して教え込まれた。当時のスタジオマン、それも新米の仕事はどんなことかというと、まずは掃除とブツ(撮影物)の運び込み、セッティングと磨き。セットの解体と組み立て。後片付けと掃除。となっていて、ライティングや露出、フィルムの詰め替えなどという「高等技術」に手を出させてもらうには、ざっと1年近くはかかる。それまでは、カメラの近くに寄ることも許されない。 数々のドジを乗り超えてようやく、カメラマンの視線で、カメラの横から被写体を見ることを許される。この時点までで、僕のいたスタジオはブツ撮りが多かったけれど、たまには広告写真でヌードなどというのもある。そうした場合にはチーフ以外は外に出るのが決まりなのだが、「血気盛ん」な年頃でも不思議と、それでどうこういうこ